デザインリサーチ写真活用

リサーチチームと役割

インタビューや観察を目的とするリサーチ(エスノやデザインリサーチ)では、何人でリサーチ現場に行くのがよいのでしょうか。

場の雰囲気を壊さないようにするとか、リサーチ対象者にプレッシャーをかけ過ぎないようにするなど対象者に対する配慮と、必要十分な情報を収集するという二つの点を考慮する必要があります。

ここでは、ビジネスを目的に行うケースについて書いてみたいと思います。特に、フォトドキュメンタリーを活用してビジュアルを豊富に使うケースです。

理想は3人で、構成は、モデレーター(インタビュアー)、ノート記録者、フォトグラファーです。グローバルプロジェクトで通訳が必要な場合には、4人です。これ以上多くなると、対象者に過度のプレッシャーを与え、インタビューの質を下げるリスクが出ます。

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  • モデレーター:進行全体を取り仕切る。インタビュー、観察を主に担当。録音も担当するとよい。
  • ノート記録:文字による記録を主に行う。
  • フォトグラファー:対象者や持ち物、その生活空間などを写真や映像で記録。

2人の場合は、モデレーターとノート記録者でフォトグラファーを兼任します。ただし、この兼任はなかなか大変です。モデレーターは、対象者が話している最中にカメラを向けるのはプレッシャーを与えることになりますし、ノート記録者も発話録を取るのに忙しいからです。思い切って、モデレーターとフォトグラファーにしてノートは録音から後で書き起こすというのも手段としてはあります。

また、できればメンバーに様々な専門性を持つ人を入れましょう。たとえば、美容関係であれば、男女両方いるのがよいでしょうし、テクノロジー関係でしたらエンジニアのバックグランドがある人がいると気づきを増やすことができます。リサーチのメンバーには、それぞれ役割がありますが、全員で一貫していることは、方法論に従いながらもそれぞれのメンバーが独自の視点からの発見をすることです。このメンバーには、クライアントの皆さまにもご参加いただき何らかのタスクを担ってもらうこともあります。そうすることで、専門家の視点で現場からリアルな気づきが得られ、後々のインサイトの発見やアイデア創発のプロセスによい影響が生まれます。

リサーチ後、チームで速やかに振り返りを行います。15〜30分以内でクイックに発見をシェアし合いますが、そのときも1人より、2〜3人で行った方が発見に広がりが出ます。